ワンルームマンション投資をする際、一番重視しなければならないこはなんでしょうか?
それは「安定的な家賃収入を得る」ことですよね。つまり、空きがでてもすぐに埋まる部屋にすることが大切です。
なぜこのような当たり前の質問をしたのかというと本来「安定的な家賃収入を得る」という目的のワンルームマンション投資が「自分の住みたい部屋を作る」に目的が変わってしまい、自ら空室の原因を作ってしまっているオーナーがいるからです。
実際にどのような部屋作りが、空室の原因になってしまっているのか、また、どのような部屋が空室が出にくいのかを事例を交えてお伝えしていきます。
デザイナーズマンションの場合、周辺物件との家賃の違いを確認をしましょう
デザイナーズマンションは、外観や内装の建材やデザインにこだわっており、建築コストが掛かります。そのため、一般的な販売価格より高めになりますし、比例して周辺の賃貸住宅よりも賃料が高めに設定されることが多いです。
不動産投資で大切なことは安定的な家賃が入り続けることです。購入前に、10年後、20年後もそのデザインは飽きられず、家賃を大幅に下げなくても安定した家賃収入が見込めるかを判断しなければいけません。
方法としては、周辺の一般的なワンルームマンションの家賃設定をリサーチしてみましょう。ひと手間ですが、デザイナーズマンションで相場より高めの場合、その立地で入居者が見込めるのかをご自分の力で周辺の賃貸業者にリサーチし、入居者が見込めるか確認しましょう。
しかし、このような手間をかけたくないのであれば、デザイナーズマンションはこの時点でおすすめしません。
デザイナーズマンションに憧れて内装を大改造!その結果…。
すでにワンルームマンションを持っているオーナーの事例です。
入居者の退去をきっかけに、管理会社からのすすめもあり、リノベーションをしてみることにしました。
若者をターゲットに、壁四面に対し、一面だけアクセントクロスを貼っている部屋にしてみました。
アクセントクロスにした途端、いつもは1ヶ月もしないうちに決まるはずが、3ヶ月経っても入居が決まらなくなってしまいました。入居を断った人たちにヒアリングをすると「壁紙が気に入らない」という意見が多数だったそうです。
そのため、普通の白のクロスに戻してみると、すぐに入居者が決まりました。結局、普通が一番だということが分かったそうです。
変わったデザインが好きな若者をターゲットにしていれば、いつかは入居は決まったかもしれません。しかし、一般的に人は自分の家には「落ち着いた雰囲気」と「安らぎ」を求めるものです。
ふと、疲れた時にハデハデな壁を見て「もっと落ち着いた部屋に引っ越したいな。」と思うこともあるかもしれません。このように、デザインに飽きると早々に引っ越しを考えたくなります。
つまり、あまりに凝ったデザイナーズマンションは退去の理由になる可能性を自ら作ってしまう可能性があるということです。
すぐ決まる部屋にしたいのであれば、デザインより、設備を重視しましょう
デザイナーズマンションによくありがちな事例で、キッチンが機能的でない、ウォシュレットがついていないといったことが挙げられます。
例えばIHコンロが1口しかなく、作業台が狭いといった事例です。単身の男性がターゲットであればいいですが、まず女性はこの部屋は選びません。つまり、大げさに言うと、人口の約半分がこの部屋を選ばない可能性があります。
また、ウォシュレットについては非常に需要が高く、入居率にも関わってきます。現在の20代は、生まれたときからトイレがウィシュレット付というのが当たり前な環境で育っています。
満室状態を狙うのであれば、おしゃれなトイレより、ウォシュレット付きトイレを選んだ方が賢明だということがわかります。その根拠づけとなるアンケートもあります。
以下の「賃料が上がっても欲しい設備」のアンケート結果をご覧ください。
資産活用総研より引用
このことからも、デザインにお金をかけるより住みやすさにお金をかけた方が入居が決まりやすいことが明確ですね。
【まとめ】結局、ベーシックで設備が整っている物件が万人ウケし、空室率が下がる
入居者に長く住んでもらうには、入居者が居心地が良い、生活しやすい、極論、「引っ越ししたくない!」と思ってもらえることが大切です。
デザイン性が高く、居住性が低い場合、1週間程度なら我慢できるかもしれませんが、毎日となると不便でストレスになります。また、デザインに飽きると引っ越しを考えたくなります。
不動産投資の目的は安定的な家賃収入です。この点を勘違いすると、空室リスクを自ら作ってしまうことになります。
「女性が入居したい部屋」というのは万人が好む部屋だと言われています。投資物件を購入する際は、周りにいる女性に「この部屋に住みたいと思う?」とヒアリングしてみることをお勧めします。
きっと、デザインよりも住みやすさを重視されていることがわかるでしょう。